2012年11月13日

閉所のご挨拶

10月27、28日に閉所作業を行いました。

3インチ導水パイプの水抜き(約500mを延々と)
浄水タンクの清掃(水が冷たい)
雪囲い
土嚢運び(重労働)

今年の山研利用者は延べ843人。その他、お立ち寄り頂いた会員の方もいっぱいいらっしゃいます。

本当に多くの会員の皆様にご利用頂きました。
賑やかで楽しいシーズンでした。
山研委員一同、お礼申し上げます。

上高地も明後日15日に閉山。長い冬を迎えます。

来年4月22日29日開所予定です。
暖かな春がやってきましたら、また「さんけん」でお逢いしましょう。



見習い山研委員 山下

2012年10月27日

上高地☆カラマツイエロー

上高地は紅葉真っ盛りです。カラマツが黄金色です。

早朝、紅葉したカラマツに霜がついた感じを…


日中、青空に映える黄色を…


 午後、黄色が一番濃い時間を…



さんけんは残念ながら、最終宿泊日を終え、閉所作業に入りました。


上高地の閉山は11月15日。
それまで、上高地の旅館は営業しております。
まだまだ上高地散策が楽しめます。是非、お出かけください。


見習い山研委員 山下

2012年10月26日

焼岳に行ってきました。

前日にまとまった雪が降りました。美しい焼岳を歩いてきました。

新中の湯登山口から入山。中の湯バス停から徒歩1時間。
沢渡からタクシーがいいかもしれません。


焼岳山頂。
穂高稜線にかかったガスがなかなか取れませんでしたが、空の青さ、雪の白、上高地のカラマツの黄色。
この上ない幸せを感じる瞬間です。



西穂山荘まで行ってテント泊の予定でしたが、焼岳小屋到着時間が予定より1時間遅くなり、また焼岳小屋-西穂山荘間は降雪後誰も歩いていないとのことで、早々お昼過ぎに焼岳小屋に停滞を決め込みました。

翌日はかわいい獣の足跡しかない尾根道を通って西穂独標へ。
西穂山荘に荷物を置いておけばよかったのですが、昨日ここまで来れなかった悔しさ余って、こうなったら徹底的に歩荷トレ!!テント装備のまま独標をピストンしました。

独標までくるとグンっと奥穂高が近くなります。
風は強いのにいつまでも穂高を見ていたくなります。


そして紅葉真っ盛りの上高地に下山。
宿泊最終日のさんけんに泊まってきました。


降雪後、晴天が続きましたが、それでも雪はもうこのまま残りそうです。
穂高稜線まで行かれる方はしっかりとした装備と余裕のある計画でお出かけください。

冬、やって来ましたね。



見習い山研委員 山下



おまけ
西穂山荘の味噌らーめん。おいしかったぁぁ。


2012年10月18日

見上げる秋の色


気がつけばすっかり秋の色です。

槍・穂高から上高地へと紅葉シーズンが移りゆくなか、さんけんへも日々入れかわり利用者が訪れています。
一方で、管理人は閉所までの残り日数を横目でにらみながら、大掃除や片づけものにせきたてられています。

そんななか、一斉清掃作業で久しぶりに大正池まで歩きました。
実は今、梓川が見たことのないくらいやせ細っています。広い河原に下りる方もたくさんいらっしゃいますので、この日は河原でごみを探しました。
おかげでいつもとちょっと違う角度で山を見れました。

定番の岳沢と吊尾根を真ん中にすえた写真を撮り忘れましたが、もちろん黄色く染まっています。上高地の各施設のブログやライブカメラで写っていますので、ご覧いただけますか。


さて、さんけんは間もなく閉所です。宿泊利用は10月25日(木)が最終で、週末に小屋閉めの作業を行います。
また、上高地の閉山は11月15日(木)で、それまでホテルや旅館は営業していますので、冬の訪れを体感しにいらっしゃってはいかがでしょうか。

管理人 内野



田代湿原からひときわ華やかな斜面を見つけました。どこかお分かりになりますか?

2012年10月8日

韓国鉄友山岳会との交流登山


去る9月19日~21日に韓国鉄道公社の山岳会である韓国鉄友山岳会の皆様をお招きしてクーラカンリ、山研関係者ほか総勢22名で交流登山を開催しました。

山研での開催は3回目となり、1回目の焼岳、2回目の蝶ケ岳に続き、今回は初秋の西穂を満喫していただきました。




山研委員会 柴山

2012年9月8日

手ブラでさんけん☆レトルト食品のご案内

「さんけんは自炊が面倒!」
「急遽泊まりたい!部屋は空いてるみたいだけどご飯がない!!」

こんな理由でさんけんをまだ利用されていない会員の方はいらっしゃいませんか?


レトルト食品を提供しています。
1個300円です。

朝、夕のご飯と味噌汁は1食350円で提供しています。
(ギリギリの時間の場合、対応できないことがありますので管理人にご相談ください。)


手ぶらでさんけん泊まれます。
ご心配なさらずに、気軽にご利用ください。


レトルトご飯(200円)も用意しています。
お泊りじゃなくても、
下山後…、「お腹すいた!!!!!」
       「さんけんにカレー食べに行こう!!」 なんていうのも、大歓迎です。




2012年9月3日

「上高地の植生を観る」自然観察会を開催

8月29日にご利用いただいた平野さんより当日の様子をレポート頂きました!!

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


8月29日、30日の2日間、山研をベースに上高地の自然観察会を開催しました。

森林インストラクターである米倉(13720)と平野(14025)が幹事兼ガイドとなり、森林インストラクターの仲間に呼びかけところ10名の方が参加して下さいました。

1日目は大正池に集合して、河童橋まで歩きながら散策路周辺の樹木や草花、蝶などの昆虫類を観察しましたが、皆さんその道の専門家なので興味深々、数歩歩いては立ち止まっての観察となり、3時間も掛かってしまいました。
特にケショウヤナギやエゾヤナギ、ドロノキなどは見る機会があまりない種なので樹形や樹皮、葉などを丹念に観察していました。

うーん、この木の葉は対生かな?互生かな?

ケショウヤナギの観察に没頭


ようやく山研に到着するころには生憎の小雨模様となりましたが、荷物を置いて空身で岳沢入口まで天然カラマツ林を観察、帰りに小梨平キャンプ場で入浴を済ませました。

この日、山研は他に利用客がなかったため貸し切りとなりました。夕食までの間、上高地の特殊な植生や江戸時代以降の上高地の開拓の歴史についての研修を行ったあと、夕食を兼ねた宴会が就寝時間まで続きました。


2日目は8時過ぎに山研を出発、小梨平から梓川左岸を明神まで、明神からは右岸を戻りましたが山研到着は12時を回ってしまいました。
河童食堂で昼食がてら閉会式を行い、解散となりましたが、昔は山行の行き帰りに通り過ぎるだけだった上高地を森林インストラクターの目で見直すことができ、皆さん大満足の2日間でした。

2日間で同定した植物は草本14科57種、木本22科57種、蝶14種でした。

登山基地として使われることが多い山研もこんなイベントにも使われれば、その価値も高まるのでは、と感じた2日間でした。
内野さん、いろいろ御厄介をおかけし、ありがとうございました。
                              


                                                           平野裕也                   

2012年8月28日

北穂東稜に行ってきました。

青年部で8月10日から21日まで穂高合宿を行いました。
期間内メンバーが入れ替わりで入山し、滝谷、北鎌尾根、前穂北尾根、北穂東稜、穂高縦走を行いました。
待ち合わせ、休憩、身支度などでメンバーが山研を出入りさせてもらいました。

私は一番最後の日程、8月20、21日に青年部の稲葉さんと北穂東稜に行ってきました。


1日目は涸沢までの入山。到着後はロープワークをたっぷり教えてもらいました。
お盆を過ぎた山とても落ち着いています。青い空が広がる涸沢カールには平和的な時間が流れていました。夕方には私たちのテントの裏でオコジョが走り回っていましたよ。



2日目は北穂東稜を登り、上高地まで下ります。
午後から雷雨になる天気が続いていたので午前4時に出発。取り付きのガレ場が怖いです。
ゴジラの背ではロープを出し3ピッチと最後、懸垂下降しました。細いリッジにスリルを感じつつ、ここでしか見えない光景にわくわくしました。


私の「あんなに楽しみにしてたのにあっという間に終わってしまいました~」の言葉に、下りも東稜を下ってきました。


楽しい時間はいつもあっという間ですね。穂高のクラシックルートを登攀できて感激です!!


下山してきた上高地は雨が上がったばかりだったようです。
雨上がり。こんな、

こんな、

ステキな光景が上高地に広がっています。



追伸:その日の内に帰京する予定でしたが、山研に靴を脱いであがり込んでしまったら帰る気力が
    さっぱりなくなり、山研に急遽、宿泊してきました。



見習い山研委員 山下

2012年8月22日

上高地の外来植物除去作業、NHKニュースで放送されました。

隔週水曜日の上高地の一斉清掃ですが、本日は外来植物の除去が行われました。
その様子がNHKローカルニュースで放送されました。

内野さんもしっかり映っています。探してみて下さいね。

注)ニュース記事なので数日で削除される場合があります。



見習い山研委員 山下

雷雨に遭ったって…

昨晩ご利用いただいた山口県の石田さんご夫妻をご紹介します。

石田さんは当初、ご自宅から午後上高地に到着。焼岳小屋に宿泊し翌日中の湯に下山する予定で入山されました。田代橋から1時間程登られた時点で雷雨に遭い、そのまま上高地に下山されたそうです。
その際、さんけんに立ち寄られ、そのままご宿泊いただきました。

いつもご夫婦で登山やマラソンを楽しまれいらっしゃるとのこと。
山口県から1泊2日で上高地にいらっしゃる行動派のお二人。本当に山がスキなんですね~。
雷雨に負けず、笑顔いっぱいでさんけんを明るくしてくれました。

こんな時にさんけんも空室があって本当によかったです。
今朝、お二人は日帰りに変更して焼岳に元気に出発されました(と内野さんがおっしゃってました。私は爆睡でお見送りできずスイマセンでした。。。)。


午前中は天気が安定していますので、さんけんに宿泊して早出発すると気持ちよい山歩きが楽しめると思います。涼しいうちに歩けるのもオススメです。
きっと石田さんご夫婦も焼岳を満喫されたことと思います。

また、いつでもお立ち寄りくださいね。お待ちしています。



見習い山研委員 山下

2012年8月4日

夏の上高地・・・ 孫たちと

孫を2人連れて、家内、息子たちと上高地へ来ました。
孫は、日本山岳会同好会の「山の自然学研究会」が開始している子供スケッチ会にチャレンジ、大はしゃぎです。
写真は、息子がIpadで梓川と周囲の風景を撮ったものです。
左右、上下に移動できます。お試しください。

2012年7月27日

夏の日が澄んだ川面に差し始めて

梅雨明け10日という言葉にふさわしく、晴天の続く朝、
蝶ヶ岳に向かうグループをお見送りがてら河畔まで出ました。

ドアを開ければひんやりとした空気に包まれ、冷たい雪融け水で顔を洗ったように気持ちが引き締まります。

梅雨末期の雨に増水して濁流となった梓川も、すっかり澄んだ流れになり水かさも減ってきました。
まどろみのなかにある小梨平の落葉松林を切り裂いて、夏の日が川面に差し始めています。

その両岸を長袖を1枚余計にまとった人々が山へ向かっていました。
でも、今日は樹林帯を抜ければじりじりと焼かれながら歩くことになるでしょう。

私も「ああ、山行きたい」とつい心の声が口に出てしまいましたが、夏の間、利用者の皆さんの山行の話をうかがって心を潤します。
開所以降、明神池、徳沢や大正池を散策される会員さんの利用が多かったですが、いよいよ登山の方が増えてきました。
山の往き帰りにもどうぞお気軽にお立ち寄りください。
腹ごしらえや、着替えに、あるいはちょっと一息いれて街と山との切替えをなさいませんか。お待ちしています。
管理人 内野

2012年7月18日

山研利用の思い出節目


梅雨が明け、北アルプスも夏山本番!!
うれしいことに梅雨明けと共に会員の海野賢一さんよりメールを頂きましたので、以下にご紹介いたします。
三世代登山、ステキですね。最後と言わず来年も再来年もこの先ずーーーと、さんけんはお待ちしています。
来週末、いい山行になりますように。

見習い山研委員 山下


----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

2012729に定年退職の節目に三世代登山・焼岳で再度お世話になります。

これが三世代山行の最初(丹沢)で最後(北アルプス)です。

最初の山研の利用は、1987918 奥穂高山行でした。

その後の登山に大きな影響を与えました。

ご拝読ください。


1991920の家族6人での利用。

1993826のボーイスカウト静岡県連盟伊東地区第五団の奥穂高山行での利用。

山口康裕11375会員との総勢28名の利用でした。

この報告書は、利用した山研にも送付しました。

2001820の利用は親友と家族での山行でした。

この朋友を癌で失いました。

今年以外の直近は2008823 槍から北穂への次男との縦走です。

確か、この時管理人・内野慎一と知り合いました。

内野さん今年もよろしくお願いします。

                                          不一
 
                                        海野 賢一 10021

2012年7月15日

海から始まる夏の山

すっきりしない梅雨空でしたが、連休初日14日の朝のバスターミナルでは大勢の登山者が到着していました。
ベンチや軒下でレインウェアやザックカバーに身支度を整えて、山へ山へと向かわれていました。

この日は登山届の人数で上高地から千人余りが入山したとのことです。
山に向かういきいきした顔を見ていると、こちらも気持ちが高揚してきます。
海の日連休から、いよいよ夏山シーズンの到来を感じます。

山で働く人のなかには、すでに「山の日」連休とみなしている人もいるのではないでしょうか。
前日には遭対協の夏山常駐パトロール隊の方々も入山されていました。


ところで、さんけんのここ数年の傾向では、この連休や、ゴールデンウィーク、夏のお盆休みなど、山小屋や上高地のホテルが満員になるような時期でも、意外に空いている日があります。

今回も予約が少なかったので、荒天のために急きょ山小屋泊の予定を変更された会員さんにも利用していただくことができました。
ですので、混んでいそうな時期だからと二の足を踏まれている方も、一度お問合せしてみていただければと思います。

管理人 内野


2012年7月2日

上高地の一斉清掃

6月27日は隔週水曜に実施している「上高地を美しくする会」の一斉清掃の日でした。
ホテルや旅館をはじめバス、タクシーや行政など上高地にかかわる皆さんとともに、河童橋から大正池までごみを拾いながら歩きました。数えてみると50人ほど河童橋に集合していました。
明神や徳沢から山小屋までそれぞれのエリアでも美化活動を行っています。

かつては拾ったごみを集めたら山のようになったという話を聞きますが、現在ではきれいな状態が保たれています。

これは長い年月をかけて登山者にも観光客にもごみ持ち帰りのマナーが浸透したおかげでしょう。
ごみがごみを呼ぶということがありますが、そうならないよう普段からそれぞれの施設が周囲を清掃したり、遊歩道も自然公園財団のスタッフがごみ拾いしているため、ポイ捨てしづらい雰囲気になっているのだと思います。

そうは言ってもよく探せば見つかります。残念なことですが。
私も何十回と歩いているうちに、だいたいありそうな場所が分かるようになりました。
ベンチの周りとか、河原に下りられる所とか、ひと休みして食べたり飲んだりする場所にはたいてい落ちています。
ただし、本当にマナーが悪いものより、例えば飴の包みが風に飛ばされたのを拾いきれなかったようなちょっとした不注意の類いのもののほうが多いように、個人的には感じます。

この日はササやぶの中を注意してみました。
やはり投げ込まれているものが見つかります。













でもそれだけでなくショウキランを見つけました。
緑の中で目を引きますが、プラスチックのようなどぎつい色の目立ち方とは違って、あくまでも穏やかな色調でした。
管理人 内野


2012年7月1日

「さんけんブログ」に投稿してみませんか??


7月になり各地で山開きのニュースが入ってきました。
穂高稜線のお花ももうすぐですね。

今年は例年になく多くの会員の皆様に山研をご利用いただいき、山研は楽しい雰囲気に包まれています。

この「さんけんブログ」が山研を通してできる会員同士のつながり、会員の皆さんと山とのつながりを自由に語れる場であればステキだと思います。


そこで、「さんけんブログ」に投稿してみませんか??


例えば、山研に泊まって、こんな山行をした。
      こんな山行の後、山研に泊まった。
      山研でこんな自炊をしてみた。
      山研に泊まってないけど、立ち寄ってみた。
などなど…、山研に纏わる楽しい体験を教えてください!!

jac.sanken@gmail.com に体験談をお送りください。是非、写真も添付してくださいね。
お送りいただく際は会員番号、支部、名前、山研利用日をお知らせください。
また、ブログ公開時のお名前の表示について、ご希望がございましたらお知らせください。

多くの会員の皆様からの投稿、心よりお待ちしています。

2010.7.26 北穂南稜より

見習い山研委員 山下

2012年6月22日

台風一過とはならず、曇天の水源へ

先日の台風4号の予想進路に入っていましたので、近づく間心配でした。
19日夜に上陸しましたが、長野県内でもずっと南の方を通り過ぎ、上高地には大した影響はありませんでした。

さんけんの周りでは細い枝が吹き飛ばされたり、せっかく芽吹いたばかり、広がったばかりの葉が散らされたりしました。


台風よりもむしろ、その前の雨が厄介でした。
17日の明け方、短い時間でしたが激しい雨が降って、たちまち善六沢(水源)は濁り、その状態がしばらく続きました。
濁っただけでなく、ミニ水力発電を動かすには取水量が足りなくなってしまいました。
取水口が土砂で埋まったか、もしくはなにか不具合が生じたようでした。


そして、
台風の通過を待ってから、20日に水源に向かいました。
取水口はちょっとした滝状の上に設置しているのですが、パイプを支えていた落ち口(沢底)の石が落下してしまい、さらに取水口のネットがはね上げられていました。
一時的にどっと水かさが増えたためでしょう。

取水口のネットが半分ほど水面の上に出てしまっていました。
押さえてあった石は流された様子。


引っかかっていた枝や枯れ葉を取り除き、沢底を整え、石を転がしてきて押さえました。
下の写真のように、取水口はしっかりと水中に沈んでなければなりません。


ところで、
山で働くようになって、当然ながらずっと山にいるわけで、台風におびえることもあれば、過ぎた翌日の素晴らしい光景を目にするようにもなりました。

実は今回も、台風一過の写真をお届けできたらと期待したのですが、残念ながらからっと晴れることなく、その代わりの水源の写真となりました。
いずれ、またの機会に。

管理人 内野

2012年5月30日

開山祭から1か月、さんけん立ち上がっています


4月27日の上高地開山祭から1か月が経ちました。
開所作業は21日でしたし、それ以前のもろもろの準備に取りかかった頃から数えると2か月近くになります。

荷上げ、開所、開山祭、ゴールデンウィーク、照明工事などの大きなこともあっという間でした。
5月はまだ観光客や登山者も少なく、さんけんも利用者の少ない時期ではありますが、そのわりにはどんどん日々が過ぎている印象です。

さんけんの手入れ、傷んだところを直したり、使い勝手がよくなるよう手を加えたり、そんなことや今シーズンの運営について山研委員さんと打合せたり、半年間お世話になるご近所さんや業者さんにご挨拶したりなど、こまごましたことではありますが、忙しくなる前にやっておかねばならないことで忙しいといったところでしょうか。


さて、今回は裏方的な話になりますが、

山研委員さんら総勢20数名、ベテランの委員さんは経験と知恵を、若手はパワーをいかんなく発揮されました。

地味な仕事かもしれませんが、みんなで汗をかくことで皆さんの山を通じたつながりに、もう1本の糸をより合わせることになれば意義深いことと思います。

春の雪はちりぢりにくだけた枯れ葉など細かなごみにまみれていますから、開所作業の後、泥やそんなごみで汚れた軍手を洗って干しました。

白くなった軍手たちの、次の出番はいつになるでしょうか。


実はここ3年続けて梅雨の末期に、大雨や土石流の影響で取水口が壊されるなどして、取水できない状態になってしまいました。

そんなときは軍手をはめてスコップ、つるはし、ジョレンをかついで水源に向かわねばなりません。
昨年は管理人だけで1日半かかって復旧できましたが、その前は委員さんと力を合わせての土木作業になりました。

さんけんは西穂から続く稜線の水を集める善六沢を水源にしています。
湧き水や小さな沢を水源にできれば雨の影響なども受けにくいのでしょうけれども、ほかに適当な水場が見あたらず、さんけんから約500メートル上の沢が少し枝分かれしたところから引いています。

今年は今のところ沢の具合は良好です。
例年雪融けの時期(4、5月)は、日中気温の上がった日や雨の日は沢の水量が増加するとともに濁り(泥、砂)が激しくなるので、飲料水の取水を中止したり、ミニ水力発電も様子を見ながら断続的に運転したりすることが多いのですが、今年は日中の濁りもひどくなく安定して取水できています。

とはいえ、雨が続けば沢が濁って取水できなくなりますが、降り始めから濁り始めるまでの時間が長くなってきたように思います。 
一昨年5月の土砂もろとも崩れた雪崩や、昨年の土石流の後遺症から沢が回復してきたのではないかと期待しています。

個人的には土木作業は嫌いではありません。仕事の成果が目に見えますし、なにより、だれもいない山の中での作業が気持ちいいですから。
けれども、閉所作業のときまで軍手の出番なしにすむことを祈っています。


話は戻って、開所の翌週の開山祭は報道などでご存知かもしれませんが、今年は珍しく天気の好い開山祭でした。
参加された皆さんにとって暖かくて気持ちの良い一日だったことでしょう。


私は式典の最中は通り道の歩行を確保する係でじっとしています。
思い返せば、上高地のスタッフジャンパーの下に冬用ヤッケ、ニット帽やネックウォーマーを着込んでいてもがたがた震えている記憶が多かったのですが、今年は献酒の四斗樽やらビールケースを運んだり準備しているうちに汗ばんでくるくらいでした。


神職による安全祈願のあと、河童橋の上でで鏡開きを行い、梓川に注ぎます。
ここのところ雨や雪の交じった「酒の水割り」が多かったですが、梓の川もお神酒の本来の味を味わったことでしょう。
おいしいお酒を楽しまれたのだったら、なんとか今年は落ち着いた気候のシーズンにしてくださいね。


管理人 内野

2012年5月27日

岳沢へ行ってきました。

こんばんは。見習い山研委員の山下です。

先週24、25日、青年部の雪上訓練で岳沢へ行ってきました。

上高地は新緑が進み、二輪草が満開なのに対し、岳沢はまだまだ雪がたくさんあります。

雪は切ってくれていますので、岳沢小屋まで夏道です。

岳沢からみる上高地、乗鞍はいつもステキです。



春がジリジリと山を登っています。

上高地の緑、岳沢の白。春の境目を探してみませんか?

2012年5月14日

春先は見通し良好


これから芽吹きが進むと、あれよあれよという間にさんけんは葉っぱの緑の海の中に沈んでしまいます。
それまでの少しの間は、木々の枝の向こうに白い穂高も眺められますし六百山を見上げることもできます。
山だけではありません。野鳥の姿もよく見つけられます。


さんけんの食堂はテラスに面して大きな背の高い窓があります。
暖かい窓際で昼食をとっていたら、すぐそこの正面の枝に飛んできました。
目の覚めるようなオレンジ色とくっきりした黒。
歌自慢のキビタキはきっと高らかに歌っていることでしょう。窓を開けて聴こうか、それとも写真に撮ろうか迷ったのですが、窓を開ける物音に驚いて飛び去らないように、ガラス越しに写しました。
近くに止まってくれたおかげでコンパクトカメラなりに収めることができました。

時々このようなことがあります。
歩き疲れてぐったりしていてもきっと元気が回復することでしょう。
春のさんけんの窓際で、あるいはテラスでゆっくりと腰かけてみてはいかがですか。

管理人 内野

2012年5月9日

「徳本峠越えとウェストン祭」のお誘い

新入会員の皆さま。

JACの仲間とウォルター・ウェストンの足跡をたどり、山研の宿泊を体験してみませんか?

新緑の島々谷から残雪の徳本峠越えて上高地に入ります。二輪草のお花畑や山芍薬を見ることができます。
上高地では山研に1泊し、翌日「碑前祭」に参加します。

もちろん新入会員以外の会員も参加できます。
昨年は悪天候のため中止でしたが、今年こそは皆で越えましょう、徳本峠!!
皆さまの参加お待ちしております。



日程: 2012年6月2日(土)~6月3日(日)
費用: 12,000円(1泊2食、午餐会会費、記念品代、傷害保険料)
定員: 20名(23年度入会の会員、および本会会員の希望者)
申込: 5月19日まで。会報「山」4月号参照 または、jac.sanken@gmail.com
※現地集合・解散
※申込者に詳細を送ります。      

2010年の徳本峠越え山行


スケジュール
6月2日(土) 「徳本峠越え」
◆集合        午前5時30分 松本電鉄バス「島々宿」バス停近くの集会場
            ・山研委員会受付で受付後、朝食(各自用意)、登山準備を済ませてください。
            (注)ウェストン祭参加記念品(手拭いとブローチ)は山研でお渡しします。
◆出発式       午前6時00分
            ・式典後、山研隊のリーダーおよび各担当者紹介。
            ・登山開始。昼食も各自用意してください。
◆山研到着      午後4時30分頃予定。
                           部屋割り後、交代で入浴。
◆夕食・懇親会     午後6時30分~9時00分(食後に入浴も可能です)
◆消灯・就寝       午後10時00分

6月3日(日) 「第66回ウェストン祭」と「午餐会」
◆朝食        午前7時00分~8時00分
                          ・食後は全員で寝具の片付け、部屋の清掃をお願いします。
◆集合        午前9時30分 山研玄関前
                          ・記念撮影後碑前祭会場に移動。
◆碑前祭       午前10時00分~11時00分
◆午餐会       午後12時00分~午後1時30分(バス時間などの途中退席も可)

◎装備   無雪期の一般登山用具
                念のためスパッツ、ストックの用意をお勧めします。
◎参考   1)首都圏から新宿発「さわやか信州号」が便利です。
                2)前日に宿泊の場合は、各自で手配願います。松本電鉄新島々駅前に旅館があります。
                3)早朝につき「新島々駅」から「島々宿」への路線バスはありません。
各自タクシーを手配頂くか、徒歩(約3.6km、1時間前後)でお越しください。   


2012年5月4日

談話室のLED照明工事と無線LAN工事が完了!

5/1(火)-5/2(水)に休みが取れましたので、ミニ水力発電小委員会と共同+管理人さんの協力を得て地下談話室のLED照明工事と無線LAN工事を実施しました。

●LED照明工事

穴開け位置の墨出し

配線を通したところです。

全て善六沢のミニ水力発電の電力で賄っています。

専用のスイッチです。

●無線LAN工事

無線アクセスポイント(802.11g)を新設しました。
山研の建物全館でネットワーク接続が可能となりました。
接続IDは管理人さんに聞いてください。

山研運営委員会 柴山